◯物件価格が上昇しているのに投資が活発なのはなぜ?
投資用のマンションなど、物件価格はここのところ上昇傾向にあり、不動産投資の利回りは少しずつ下がっています。物件の価格が急に上がっても、家賃を急上昇させることはできないためです。
しかし、不動産投資の人気は変わらず、融資も活発に行われています。

その理由は、不動産投資ローンの金利にあります。ローンの金利が低ければ、多少物件の利回りが悪くても十分に利益がでます。

◯不動産投資ローンの金利は利回りと同じぐらい大切
不動産投資会社や物件を選ぶ際、最も重視されやすいのは利回りです。
年間の家賃収入を物件価値で割ったものは「表面利回り」と呼ばれ、投資先を決める際の最も重要な指針となっています。

しかし、不動産投資できちんと収益を出すことを考えるなら、利回りだけでなく、ローンの金利についても良く考慮する必要があります。

利回りの良い物件というのは、リスクの高い物件でもあります。リスクの高い物件のための融資は評価が厳しくなりやすく、金利も高くなります。

例えば、利回りが7%の物件と5%の物件があるとします。やはり利回りの良い7%の物件を選びたくなりますが、評価の厳しい物件は金利も厳しくなります。ようやくこぎつけた融資も金利は4%、利回りは高いものの、返済負担も大きなものになってしまいました。
一方、利回り5%の物件は7%の物件よりも好条件の融資がつきやすくなります。運良く1.5%の金利で融資を受けられれば、利回りと金利の差により、利回り7%の物件よりもパフォーマンスの優れた投資が可能になります。

最終的な損益を考える場合には、利回りだけでなく金利も重要なポイントになります。より確実な投資を行うためには、以下に低金利で融資を取り付けるかが鍵になります。

◯不動産投資ローンの金利を抑えるコツは?
●不動産投資会社選びに気をつける
物件を探す際は、できるだけ提携金融機関数が多く、実績豊富な不動産投資会社を選びましょう。

不動産投資ローンの金利はどの金融機関から融資を受けるかが最も影響します。
金融機関によって審査や評価のポイントは異なるため、金融機関の候補は多い方が良いローンを探しやすいです。

そして、どれだけの金融機関が候補に入るかは不動産投資会社によります。不動産投資会社によって提携金融機関数には開きがあるため、提携先が多いものを探しましょう。
また、融資実績が多い不動産投資会社からの紹介であれば、その会社の信用でより良い条件での融資が受けやすくなります。

融資額や金利、返済手順については物件購入前にシミュレーションが可能です。色々なローンを比較し、最も良いものを探してみましょう。

●固定金利よりも変動金利がおすすめ
ローンを選ぶ際、固定金利を選択するか変動金利を選ぶかは大きな問題です。
変動金利の場合、最初の金利は低いものの、金利上昇のリスクがあります。固定金利は金利が上がる可能性がないという安心感があるものの、変動金利よりも当初の金利が高めです。

金利が上がるのが怖くて固定金利を選ぶ人もいますが、低金利で借りることを考えるなら断然変動金利です。

変動金利に金利上昇の可能性があるのは当然ですが、急激に上がることはありません。
変動金利は短期プライムレートに連動して金利が上がりますが、金利見直しがあるのは半年に一度だけ。金利上昇が想定されてから実際に上がるまでには若干のタイムラグがあります。

もし金利が上昇することになっても、短期間で大幅に変動することはありません。
金利が急上昇すると市場の混乱を招き、その時行われている返済も困難になりかねません。そのため、金利を上げる場合も、状況を見つつゆっくり上げることになります。変動金利と言っても、実際の上下は思っているほど激しいものではありません。

金融機関にとっても、金利上昇は良いことばかりではありません。
確かに収入は増えるかもしれませんが、金利が上がって返済できない人が増えてしまっては意味がありません。そのため、金利が上がりそうだと思われた際は事前に連絡があります。
返済が止まらないように対応を考えたり、より返済がしやすい条件に借り換えをしたりなどのサポートもあります。

金利が変動するのは事実ですが、金利が上る前に対策可能であるため、急に金利が上がって困るような自体にはなりません。最初は変動金利で融資を受け、金利が上がりそうになるまで様子見するのがおすすめです。

●審査で有利になるように準備をしておく
不動産投資ローンの金利を決めるのは、投資会社や物件の条件だけではありません。
本人の属性、つまりどんな人が借りるのかというのも重要な要素になります。

収入が安定しており、返済が滞るリスクが少ないほど金利は低くなります。
低金利で融資を受けるためには、審査の前に自分の属性について確認し、必要に応じて対処をしておく必要があります。

では、審査の際にはどのような属性が考慮されるのでしょうか?
主なポイントについて確認していくましょう。

・職業と勤務先
公務員や医師など、収入が安定している職業ほど評価は良くなります。また、中小企業務めよりも大企業勤務の方が属性は高くなります。
収入が多くても、自営業は会社勤めに比べると不利になりやすいです。

・勤続年数
収入の安定性を測るにあたって勤続年数は重要な要素です。最低でも3年、できれば5年は欲しいです。転職したばかりは不利になりやすいので、もう少し時間が経つまで待つのも選択肢です。

・借入状況
すでに他の返済を抱えていると、新たな融資は難しくなります。自動車ローンや住宅ローンを抱えている場合は注意しましょう。

・信用情報
ローンを組む際には必ず信用情報がチェックされます。過去に延滞など事故の記録があると、融資を受けること自体が困難になる可能性があります。
信用情報に登録された内容は一定期間経過後に削除されるため、心あたりがある場合は一度自分で照会し、事故の記録が残っていないかどうか確認しておくと安心です。

◯マンションとアパート、どちらにするべきか?
●低金利で借りやすいのはマンション投資
物件の種類によって金融機関の評価が変わるため、金利も当然変わります。
リスクが低く、収益が見込める物件ほど融資条件は良くなります。

アパートよりもマンション投資の方が低金利にしやすいと言われる理由にはいくつかあります。

・融資額
マンションは部屋単位で物件を購入しますが、アパートの場合は一棟単位の購入になります。そのため、融資額はマンションの方が低くなり、リスクも少なくなります。

・立地
アパートよりもマンションの方が駅近など好立地の物件が多く、空き室リスクが少ないです。

・家賃が下がりにくい
築年数の経過とともに家賃は徐々に下落します。この時、アパートよりもマンションの家賃の方が下がるスピードがゆっくりです。

・耐用年数
木造アパートの場合、法定耐用年数は22年です。一方マンションの法定耐用年数は47年と、物件自体の価値も長持ちします。担保としての価値を考えるならマンションに軍配が上がります。

・中古市場の活発さ
マンションは中古市場が活発であるため、物件を手放す際もスムーズです。

●アパートの利回りとローンの金利
利回りの良さで言えば、マンションよりもアパートの方が優れています。
マンションとは違い一棟丸々の所有となるため、価値の下がりにくい土地の所有面積が多くなるのもメリットです。マンションに比べると所有する部屋数が多くしやすく、空き部屋リスクが低いのもアパート投資のメリットです。

まだ、アパートの中にも低金利での融資が期待できる物件もあります。駅近で入居率か高い物件や劣化対策を施し耐久性の高い木造アパートの場合は、マンション同様に好条件の融資を取り付けやすいです。

投資対象としてアパートを選択する場合、アパートの質や、利回りと金利のバランスをよく考慮する必要があるでしょう。

●マンションのリスク
リスクが低く、低金利にしやすいと言われるマンションですが、マンション購入時にも気をつけなければならない点はあります。

マンション投資の場合、新築マンションを選択する人も多いのですが、新築物件は広告や宣伝のための費用が上乗せされているため割高です。
新築物件は入居者が見つかりやすく、家賃も高めに設定しやすいのですが、それは最初の一人だけ。二人目以降の入居者にとっては築浅ではあっても中古物件には変わりません。強気な家賃設定は難しくなります。
更に、売却価格も新築購入時から大きく下がります。購入時と同様の価格で売却するのは困難で、すぐに手放す場合は多少の損は覚悟しなくてはなりません。

◯返済開始後に金利を下げることもできる
ここまで解説してきたのは、融資を受ける前にできる工夫でしたが、すでに物件を購入し、返済を始めてしまっている人にも望みはあります。

きちんと返済を重ねており、実績を積み重ねていれば、金融機関からの信用は借り入れ当初よりも高くなっています。後は交渉次第です。

方法はとても簡単で、まずは借りている金融機関よりも低金利の借り換え先を探し、シミュレーションを用意します。後は今の金融機関の担当者のところに行って「ここに借り換えするので手続きの方法を教えて欲しい」というだけです。
金融機関からすれば、多少金利が下がっても借り換えられるよりはマシですし、無事に返済を続けている人ならば金利を下げてもリスクは低いです。

重要なのは自分から金利を下げて欲しいと言わないこと。こちらが交渉する側になってはいけません。あくまでも借り換えを検討しているというスタンスをとり、金融機関側に引き止める交渉をさせることでより有利な条件を引き出すようにしましょう。

◯利回りだけではく、ローンの金利にも注目しよう
不動産投資で注目されるのは物件の利回りや立地条件、空室率ばかりですが、実際に利益を出すことを考えるならばローン金利も重要な要素です。
今回紹介したテクニックを生かし、良い条件で融資が受けられるように工夫していきましょう。

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